ニューデリー発バナラシ行きの寝台列車で事件は起こった
まずは現場の説明をしよう
3AやSLクラスの寝台は3人掛けの席が2つと2人掛けの席が1つで1ブロックが構成されている
寝る時に3人席は背もたれを持ち上げて3段ベッド、2人席は座席を伸ばして2段ベッドにする
このブロックには白人カップル、スリランカ人家族、インド人カップル、Qさん、そして僕が座っていた
スリランカ人の女性と子供、白人女性で3人なのだが
家族が心配ということで違う席の父親が来ていた
[白人男] [白人女]
3 3
人[Q さん] [黒人女] 人
席 [黒人子供] 席
[ 僕 ] [黒人男]
通路
[印人男 印人女]
2人席
いつも遅れるインドの列車
19時発の列車なのだが何故か5分早く出発
遅れるどころか早く出発だと・・・
インフラ整備に金をかけてるとは聞いたがまさかここまでとは
走り出して1時間ほどたった
白人カップルはいちゃつき、黒人家族はなにやら楽しそうだ
しかし、インド人男性が物凄い目つきで我々を見ている
Qさん「あいつすげぇ見てくんだけど~」
Qさんはどっちが先に目を逸らすかというゲームを始めていた
Qさん「勝てねえんだけど~」
インド人男性は目を逸らさない
しかも僕たちだけではなく向こうのブロックの乗客まで睨みつけている
あ、これ、キチガイの人だ
僕は直感した
そうこうしていると、まだ誰もベッドを作っていない中インド人カップルがベッドを作り始めた
3Aの2人席のほうにはカーテンがついている
2人は上下のベッドに分かれるのではなく2人で下のベッドに入りカーテンを閉めた
セックスである
白人カップルは2人の世界入り気づかない
黒人家族の子供と母親はハンバーガーを食べ
父親が鬼の形相でカーテンの向こうを睨みつけている
Qさんは「ないわ~」と言い
僕はこの事件を忘れないようノートに「電車の中でセックス事件」と書きとめた
インド人男性が周りの人間を睨んでいたのはセックスのタイミングを見計らっていたのだろう
しかしタイミング不足である
彼らのせいで物凄い空気だ
行為が終わったのかカーテンが開いた
膝枕でノートパソコンをいじっている
いや、誤魔化せてないから!ばれてっから!
その後、白人カップルが2人の世界に入りすぎてて声をかけ辛くベッドを作るのが遅れたが
無事就寝
向かいで黒人の母親と娘が寝ていた
そっちのほうを向いて寝ると父親が僕を下のベッドから見ている
変なことをしないように監視しているのだろう
しねえから!なんもしねえから!
壁を見ながら眠る
今まで乗った電車の中で一番気分の悪い電車だった
そして30分早くバナラシに到着
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